苦手な人付き合いを避けられれば問題ありませんが、現実には選べない部分が多いですよね。
このページでは、苦手な相手とも良い関係を築くための具体的な方法をお伝えします。
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コミュニケーションにおける3つの立ち位置
コミュニケーションは、以下の3つの立ち位置に分類できます。
アグレッシブ
積極的に発言する立ち位置です。自分のことだけを考えるので、いきすぎると自己中心的や攻撃的な印象を与えてしまいます。
ノン・アサーティブ
対照的に、自分の意見を言わない、消極的な立ち位置です。
周りの意見に同調し、最終的には黙り込んでしまいます。
一見協調性が高く相手のことを考えているように見えます。しかし自己主張ができないから同調しているわけで、結局は自分のことを考えた行動です。
アグレッシブとノン・アサーティブは真逆に思えますが、どちらも自分のことしか考えていない点では同じなのです。
アサーティブ
2つの良いとこ採りがアサーティブです。相手の意見を聞きつつ、自己主張もします。
自分と相手、どちらも尊重し存在させるのがアサーティブ最大の特徴です。
周りの人や環境が価値を決める
3つのうち、どの立ち位置が一番良いのでしょうか。
アサーティブが一番良さそうに思えますが、実は違います。
自分の立ち位置を決めるより先に、周りの人や環境を知らなければなりません。
価値は相対的に決まる
まず前提として、世の中に絶対的に正しいものはほとんどありません。
なぜなら、価値というものは使う人の主観や周りの状況などで相対的に決まるからです。
例えば、石油は車に入れると燃料となり動力を生み出しますが、火に注ぐと激しく燃えあがり被害を拡大します。また、中東などの一部の国を発展させていますが、資源をめぐる国家間の争いの原因にもなります。
このように、周りの状況が価値を決めるのです。
相手の見たままを観察する
周りの状況が価値を決めるのであれば周り、特に相手を観察することが重要です。
まずは相手の見たままを観察します。
このとき、見たまま(行動)とその背景(感情)を混同しないように気をつけます。
なぜなら人間は、見たままの情報から、その背景を無意識のうちに結びつけてしまうからです。
なぜ相手がその行動をとるのかを考える
見たままを観察したら、その背景にある理由を考えます。
同じ行動に見えても、その背景にある理由が違うことがあるからです。
例えば、仕事の進捗を聞いて、相手が「大丈夫です」と答えた場合。
本当に順調にことが進んでいる大丈夫なのか、あなたに干渉して欲しくないという意味の大丈夫なのか、うまくいっていないことを隠すための大丈夫なのか。大丈夫という言葉を鵜呑みにして順調だと思っていると、後々問題が大きくなってしまうかもしれません。
このように、相手の行動の背景にある理由を考えることで初めて、相手のためになる行動ができるようになります。
3つを使い分けて結果的にアサーティブにもっていく
お互いにとってアサーティブな関係を結果として築くことがゴールです。
そのためには、周りの状況に応じて3つの立ち位置を使い分けるスキルが必要です。
アグレッシブな場面→公平なジャッジ
周りがアグレッシブな場合、つまり自己主張が激しい集団にいるときには、身を引きましょう。
その主張は根拠ある正攻法なのか、強引な力技なのか、はたまた反則技なのか目を光らせます。議論を正しい方向に導く役割を担い、むだな争いが起こらぬよう気をつけましょう。
ノン・アサーティブな場面→積極的に行動
逆に消極的な集団では、積極的にアクションを起こしましょう。
ただ闇雲に発言するだけではダメです。人に合った話をふるなど、周りの人たちが話しやすい雰囲気を作ることが大切です。
そうすることで、徐々に発言しようとする人が増えてきて、場の雰囲気が活発になります。
アサーティブな場面→感謝
すでにアサーティブな環境では、その環境が当たり前だと思って何もしないでいると、反動でアグレッシブかノン・アサーティブに戻ってしまいます。
アサーティブな環境を生み出している人を見つけ出し、その貢献を賞賛し、感謝しましょう。
全ての人を尊重し、その存在を認める。それがアサーティブなのです。
まとめ
コミュニケーションの3つの立ち位置は、周りの状況によって使い分けられると良いです。結果としてアサーティブな関係を築けるかが重要です。
相手のことを考えられていますか?
自分のことだけ考えていませんか?